この一冊があれば安心。
『ぬか漬けの教科書』でぬか漬けを始める

posted:2019.7.31

撮影:大見謝星斗(世界文化社)

日本人の知恵が詰まった伝統的な発酵食品

そもそも、ぬか漬けとは、米ぬかを使った漬物のこと。ぬかや塩、水などの素材でつくる「ぬか床」に、きゅうりや大根、なすといった野菜を漬け込むと発酵が進み、独特の風味が形成されます。江戸時代の初期には現在のかたちができたとされており、日本人の知恵が詰まった、伝統的な発酵食品のひとつです。

撮影:大見謝星斗(世界文化社)

ぬか床歴8年の著者による現代版バイブル

『ぬか漬けの教科書』の著者である塩山 奈央(しおやま なお)さんは、料理や縫い物を通じて心地よい暮らしを伝える〈暮らし家〉を生業とされています。暮らしまわりの提案を幅広く手がけており、著書には『発酵食をはじめよう』(文藝春秋)など、発酵にまつわるテーマもあります。そんな塩山さんは、ぬか床歴8年。今回発刊された書籍では、塩山さんの経験に基づいた「ぬか漬けづくりのコツ」を余すことなく公開しています。

毎日かき混ぜなくても大丈夫! 新しい常識続々

ぬか漬けづくりを始めるにあたって「毎日管理できるか不安」という声がよく聞かれます。一般的には腐敗やカビを防ぐために、ぬか床は絶対に毎日かき混ぜなくてはならないことが常識とされてきましたが、書籍では必ずしも「毎日かき混ぜなくても大丈夫!」「疲れたらお休みしよう」と、心強いアドバイスが書かれています。

ホーローやガラスの容器、ジッパー付きの保存袋など家族の人数やライフスタイルに合わせた容器の選び方をはじめ、がんばりすぎないぬか床の育て方はこれまでの不安を吹き飛ばしてくれるはずです。

また「教科書」のタイトルのとおり、漬け込む野菜の下ごしらえも徹底解説。基本の野菜はもちろん、漬けるとおいしい意外な西洋野菜や根菜の切り方も、シンプルな図解で紹介しています。素材に応じた下ごしらえをすることで漬ける時間の調整をするだけでなく、ぬか床の状態を良好に保つ効果も期待できるのです。

分かりやすい写真入りの解説で、キッチンで大活躍しそうな一冊。ハードルの高いイメージだったぬか漬けも、この書籍があれば、自信をもって挑戦できるそうです。

information

塩山 奈央の
『ぬか漬けの教科書』

定価:¥1,200(税抜)
著者:塩山 奈央
発行:株式会社世界文化社
販売:https://www.amazon.co.jp/dp/441819312X