醤油のまち金沢大野の〈ヤマト糀パーク〉で楽しむ、
糀尽くしのスペシャルランチ
〈発酵食美人食堂〉@石川・金沢

posted:2021.9.10

〈発酵食美人食堂〉ってどんなお店?

石川県金沢市大野の〈ヤマト糀パーク〉内にある〈発酵食美人食堂〉。創業1911年の〈ヤマト醤油味噌〉が手がけるこちらの食堂では、醤油・味噌・甘酒・塩糀などをたっぷりと使った“糀尽くし”のスペシャルランチや発酵デザートなどをいただけます。

工場の敷地内にある醤油蔵を改装した店内は、蔵ならではの太い梁や柱、白い壁が印象的でクラシカルな雰囲気。レトロな照明がやさしく席を照らし、穏やかな空間を演出しています。

こだわりのイッピン

〈発酵食美人食堂〉が提案するのは「一汁一菜に一糀」。おいしく健康で美しいライフスタイルを送ってほしいと、酵素が生きた糀を使ったさまざまなメニューを提供しています。

看板メニューは完全予約制の「発酵食美人ランチ」。多品目の食材でつくる発酵おかず7~9種類(月替わり)は、彩りが美しく食感も豊か。野菜は可能な限り皮をむかず丸ごと使用、魚は可能な限り地元で揚がったよりすぐりなど、食材の選定や調理法にまで細かな配慮がなされています。

ごはんは特製の「寝かせ玄米®」。玄米、小豆、海水塩を圧力鍋で炊いてから、保温状態で3~4日熟成させることでモチモチの食感に。香ばしく甘みもあり、かみしめるほどに滋味深い味わいが口いっぱいに広がります。

また、毎週火曜日は予約不要のランチメニューも登場。国産牛肉をじっくり煮込み、スパイスの辛みに玄米甘酒で甘みとコクをプラスした「玄米甘酒カレー」、寝かせ玄米®おにぎりと自家製味噌を使った季節の味噌汁などがついた「ヤマト味噌汁定食」など、どれも発酵調味料の魅力を生かしたじんわりおいしい料理ばかりです。

14時30分~17時までは、予約不要でカフェメニューも楽しめます。醤油や玄米甘酒のソフトクリーム、糀チョコソースがけの大麦カステラ、甘酒ソースのプリンなど。一口食べれば、糀とスイーツの相性の良さにきっと驚くはずです。

どんな発酵?

調理に使う醤油・味噌・甘酒・塩糀などは、すべて食堂を手がける〈ヤマト醤油味噌〉の逸品。国産原料と無添加にこだわり、100年を超えて受け継がれる技術を生かしながら、酵素の力を最大限に発揮させた深い味わいに仕上げています。

5大醤油産地として名高い金沢大野は、醤油の味と香りに定評があります。そのなかでも〈ヤマト醤油味噌〉は伝統製法である木桶仕込みを守り続け、さらに現代の衛生管理技術を取り入れて高い品質の商品を生み出し、人々をうならせています。

〈ヤマト醤油味噌〉を代表するのが生醤油〈ひしほ醤油〉。ミシュランで三つ星を獲得したパリのレストランも愛用しており、搾りたてのフレッシュな風味が格別です。

通常の醤油は、加熱殺菌してから瓶詰めをしますが、こちらは生ビールと同じ製法で、ミクロフィルターでろ過するのみで火入れは一切行いません。そのため、酵素が生きており、例えばお肉を漬け込んでおくと、麹調味料のようにお肉をやわらかく仕上げることができます。

さらなる特長は香りの豊かさ。甘く芳ばしくふわっと立ち上がる香りは、いつまでも嗅いでいたくなるほど芳醇。それもそのはず、ひしほ醤油には300種類以上の香気成分が含まれており、それらが複雑に絡み合って誰をも魅了する香りを生み出しているのです。

醸す人

〈発酵食美人食堂〉を運営する〈ヤマト醤油味噌〉4代目社長の山本晴一さんは、伝統にしばられることなく、新しいことにチャレンジし続ける人物。発酵のテーマパーク<ヤマト糀パーク>をオープンしたり、糀入りチーズケーキ専門店を立ち上げたり、常に発酵の可能性を探求してきました。

そんな山本さんが呼びかけるのは「和食の素晴らしさ」。食の欧米化が進み、食べ物の選択肢であふれ返り、和食離れが進んでいることを危惧しています。

「和食の良さを次世代につなぐためには、『毎日』『簡単に』続けられる食事スタイルが必要だと思っています。忙しい方でもまず試してほしいのが、具だくさんの味噌汁。野菜やキノコ、海藻、豆腐など、たっぷりの食材を加えれば、栄養満点の食事になります」(山本さん)

実は〈発酵食美人食堂〉で提供される味噌汁も、具材が主役とも思えるほど具だくさん! 毎日食べたいお手本のような、栄養チャージができる味噌汁です。

また、山本さんは「本物の発酵調味料を選ぶことも重要」と話します。よく吟味した国産原料を使い、じっくり1年以上寝かせた醤油や味噌は、旨みも香りも格別。麹の酵素や酵母菌、乳酸菌のおかげで味に深みが生まれるのだそうです。

調理を担当するのは、金沢の老舗料亭で腕を振るい加賀料理を極めた料理人。華やかで繊細な料理ながら、どこか懐かしく体になじむ気がするのは、麹の旨みを感じる心地よさが私たちのDNAに刻み込まれているからかもしれません。

料理教室やワークショップで発酵体験も

〈発酵食美人食堂〉は会員だけが利用できる食堂ですが、誰でも無料で登録可能。予約なしで当日お店へ到着後でも、すぐに会員登録できます。

会員になると、同社が行う〈ヤマト糀部〉での料理教室やワークショップへの参加も可能に。玄米甘酒や塩糀を仕込んだり、食堂でも提供されている寝かせ玄米®の炊き方を学んだり、発酵食品をつくる楽しみを体験できます。

また、食堂のある〈ヤマト糀パーク〉では、金沢と〈ヤマト醤油味噌〉の歴史の解説付きで糀蔵を見て回れる「糀蔵ガイド付きツアー(無料)」や、自分だけのオリジナル即席お味噌汁をつくれる「みそぼーる作り体験」など、食事以外でも楽しめる体験プランもあります。

糀のポテンシャルを最大限に感じるメニューと出合える〈発酵食美人食堂〉。人気の「発酵食美人ランチ」は完全予約制なのでお気を付けください。クラシカルな雰囲気の店内で、発酵を楽しむ時間を満喫してみてくださいね。

※本記事は2021年9月現在の内容です。最新の情報はお店のホームページをご確認ください。

information

〈発酵食美人食堂〉

address:石川県金沢市大野町4-170(ヤマト・糀パーク「百年蔵」内)
営業時間:ランチ11:30~14:30(13:30L.O.)、カフェ14:30〜17:00(16:00L.O.)

定休日:水曜、年末年始
発酵食美人食堂