オリジナル麹のチカラで、
おいしく楽しめる発酵デリカテッセン〈Kouji & ko〉@東京・新宿

posted:2021.3.19

〈Kouji & ko〉ってどんなお店?

〈Kouji & ko(コウジアンドコー)〉は、東京・新宿にある発酵デリカテッセン。〈新宿高島屋〉の8階にあり、食事ができるだけでなく、お惣菜やスイーツなどをテイクアウトできるお店です。コンセプトは「ヌーベル ハッコー(Nouvelle Hakkou)」。伝統的な発酵を文化ととらえ、敬意を示しながらも既存のイメージにとらわれず、よりスタイリッシュに、豊かなおいしさを生み出していくという意味が込められています。

〈新宿高島屋〉の8階は心とカラダ、両面の充実を目指すライフスタイル=「ウェルビーフィールド」をテーマに展開。スポーツウェアの取り扱いやヨガ教室、ジムもあるフロアの一角にある〈Kouji & ko〉は、お買い物やスポーツ後の利用にもぴったりです。

こだわりのイッピン

メニューは「麹バーグセット」や「タンドリーチキンカレー」「ラザニアセット」などの ほか、ショーケースからお惣菜を選ぶ「デリプレート」など複数あります。

なかでもおすすめなのが、メインディッシュと8種類の発酵小皿料理が一度に味わえる「いろどり発酵御前」。メインは塩麹漬けにした鯖のローストか、麹漬けにした豚ロースのソテーのどちらか。それに塩麹や醤油麹、酒粕などの発酵調味料を使ったお惣菜や、ふぐの卵巣をぬか漬けにした珍しい発酵食品などを使った小皿が並びます。どれもやさしくて滋味深い味わいで、メニュー表が一緒につくので「どんな発酵食品が使われているのか」を予想しながら食べるのもワクワクします。

発酵小皿の一例、左上から時計周りに「麹仕立ての紅なます」「彩り野菜とふぐの子マヨネーズ」「カマンベールチーズの醤油麹ソース」「季節のフルーツ」「数の子と酒粕とチーズの里芋ポテトサラダ」「発酵サーモンのオリーブオイル和え」「塩麹のキャロットラペ」「ホタテ貝と菜花の冷たい茶碗蒸し」。メインは「鯖塩麹漬けのロースト 醤油麹バターソース」。

サラダにデリ2品を選べる「デリプレート」は、ズラリとショーケースに並ぶお惣菜から選ぶ楽しみもあります。追加で甘酒パンやごはんをつけることもできますが、デリのなかには「クロックムッシュ」などの主食になるメニューがあることも。

テイクアウトも可能なデリ。内容は季節ごとに変わる。

また、ショーケースのデリ横に並ぶ「発酵スイーツ」にも目が奪われます。甘酒や甘麹を使っていて、自然な甘さが体に染みわたります。旬のフルーツを使ったものや数量限定のものもあり、こちらもテイクアウトが可能です。

「発酵スイーツ」の一例、左から「甘酒とブルーベリーのレアチーズケーキ」「柚子クリームと甘酒アーモンドプラリネ」「甘酒キャラメルと熟成みりんのタルトタタン」「苺のガトーショコラ」「いちごと甘麹のショートケーキ」。

どんな発酵?

〈Kouji & ko〉では、種麹屋さんに協力してもらい、60種類以上の麹菌からメニューにあうものをセレクト。その麹菌からオリジナルの「塩麹」「甘麹」「醤油麹」をつくって調理に使用しています。選んだ麹菌は、でんぷんとたんぱく質の分解力が強く、漬け込んだ素材の食感をやわらかくして、旨みもアップさせてくれます。

〈AOK139麹菌〉を使った米麹(左)と〈Kouji & ko〉オリジナルの発酵調味料(右)。

塩麹につけている鯖。2日間漬け込むことで魚の青臭さをとり、焼いた時に身がふっくら、しっとりとした食感に。

酒粕も〈Kouji & ko〉で多用する調味料のひとつです。日本酒の製造過程でつくられる副産物の酒粕は、たんぱく質や食物繊維が豊富で、ビタミンB群、葉酸、亜鉛などの栄養素がたくさん含まれており、「日本のスーパーフード」と言われているほど。体にも良く、香りもいいアクセントになる一方で、苦手な人が多いのも事実です。それを〈Kouji & ko〉では、食べやすくおいしく提供できたらと活用しているといいます。

醸す人

メニューをつくるのはフレンチ、イタリアンを経て、〈Kouji & ko〉のシェフを務める、大島今日(おおしまきょう)さんです。

「発酵料理をつくっているという意識はあまりなく、安心して食べられるおいしいもの、構えずに食べられるものをつくっています。味噌や醤油など、発酵食品を食べない日はないと思うんです。大事なのは何が体にいいかを意識して食べることじゃないでしょうか」(大島さん)

大島さんが日本の発酵食品に目覚めたのは、能登のへしこを食べたことがきっかけでした。へしこの複雑な味わいに衝撃を受け、当時イタリア料理のシェフだった大島さんは、アンチョビの代わりにへしこを使ったバーニャカウダソースをつくったそう。そのおいしさから発酵食品への興味が強まり、縁あって発酵研究の第一人者である小泉武夫氏と親交を深めることに。そして、小泉氏には〈Kouji & ko〉のメニューにアドバイスももらっています。

東京藝術大学の特任研究員も務める大島さん。地域の食材や振動と料理の関係など幅広く調査している。

「使っている発酵食材はつくるのにとても時間がかかっているものばかりです。例えば、使用している『ふぐの子』はふぐの卵巣を塩漬けと糠漬けにし、さらに醤油もろみの漬け床で寝かせ、約3年かかってできあがるもの。そうした発酵食品を使って、楽しみに変えられるお店にしたいと思っています。メニューは家でも気軽に挑戦できるレシピなので、ゆくゆくはお店で使っている発酵食品も店頭に並べて、ぜひ自宅でも〈Kouji & ko〉のメニューを楽しんでもらえるようにしたいですね」(大島さん)

お弁当やお取り寄せも

〈新宿高島屋〉の地下1階のお惣菜売り場「Times Deli(タイムズデリ)」では、〈Kouji & ko〉のお弁当も販売。お店と同じ味をお店の外でも食べることができます。また、水曜日と日曜日には地下1階のパティシェリアでケーキの取り扱いも。

さらに、〈Kouji & ko〉では、発酵のチカラを活かした商品のお取り寄せも展開しています。オリジナル塩麹で肉のおいしさを引き出した「麹バーグ」や、オリジナル麹に漬け込み旨みを引き出してやわらかくなった牛肉を、甘麹、とろみそ、本溜を加えたコクのある特製デミグラスソースで煮込んだ「ビーフシチュー」など、本格派メニューを温めるだけで自宅で楽しむことができます。

お弁当の一例、「とろみそデミグラスソースの麹バーグ弁当」(左)と「麹漬け豚ロース肉のポークジンジャー弁当」(右)。

麹のチカラ、発酵のチカラがつくり出す、おいしくて楽しいメニューと出会える〈Kouji & ko〉。日々の自宅でつくる料理のヒントも得られそうです。テイクアウトやお取り寄せメニューも充実しているので、シーンに合わせたさまざまな使い方ができるお店です。

※本記事は2021年3月現在の内容です。最新の情報はお店のホームページをご確認ください。

information

〈Kouji&ko〉

address:
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 新宿高島屋 8F
営業時間:10:00~20:00(月~木・日)
10:00~20:30(金・土)
(ラストオーダー 閉店の30分前)
定休日:新宿高島屋に準じる
http://koujiandko.com/html/page3.html