韓国の代表的な漬け物「キムチ」。材料さえ揃えれば、簡単につくることができます。発酵・熟成期間によって酸味や旨みなどの味わいが変化するので、食べるタイミングによっても味の変化を楽しめます。基本のレシピで慣れたら、合わせ調味料「ヤンニョム」の材料や漬け込む野菜を変えて、自家製キムチを楽しみましょう。
手を清潔に洗う。
白菜は4センチ幅にザク切り、ニラは5センチ幅に、にんじんは5センチ幅の千切りにする。保存袋にA(白菜、ニラ、にんじん)を塩麹とともに入れてよく揉みこみ、空気をなるべく抜き、口を閉じて冷蔵庫で半日寝かせる。
〈 ポイント 〉 塩麹は塩よりも浸透率が高いので、塩麹を使うことで時短にもなります。
B(りんご、にんにく、生姜)をそれぞれすりおろし、C(魚醤、かつお節、韓国唐辛子、白ゴマ、砂糖、こんぶ茶、塩)とともにボールに入れて混ぜ合わせる。
〈 ポイント 〉 韓国料理における合わせ調味料で「ヤンニョム」といいます。辛いキムチがお好みの方は韓国唐辛子と一味唐辛子をブレンドするのがおすすめです(一味唐辛子は韓国唐辛子より辛みが強いため)。
1 の野菜をザルにあけ、水分がなくなるまでよく絞ってから、2 のヤンニョムと混ぜ合わせ、別の保存袋に入れて揉みこみ、口を閉じて冷蔵庫で休ませる。
仕込んだ翌日からおいしく食べられる。
仕込んで5日目のキムチ
〈 ポイント 〉 日を追うごとに発酵が進み、野菜とタレが馴染んで旨みが増していきます。
キムチは日を追うごとに乳酸菌が生育し、乳酸が増えていくことで味に深みを増していきます。この乳酸菌は、植物に存在する乳酸菌(いわゆる植物性乳酸菌)が生育したもの。今回のレシピでは、塩麹を入れることでその糖分が乳酸菌の育成を速め、発酵のスピードが上がります。またビタミンが増加し、栄養価の高い食品へと変化するのも乳酸菌のはたらきによるものです。
解説:金内誠(宮城大学 教授)/乳酸菌の詳細についてはこちら
合わせ調味料の「ヤンニョム」には、梨や煮干し粉、はちみつなどを加えても味わい深くなります。また、漬け込む野菜を大根の角切りやきゅうり、小松菜に変えてもおいしくいただけます。漬け込んでから日にちがたち酸味が出たものは、炒め物や鍋にもぴったり。残ったタレもスープなどの調味料として残さず楽しめます。