〈 粕床(かすどこ) 〉

posted:2021.11.19

酒粕をベースにした「粕床(かすどこ)」があれば、自宅で簡単に「粕漬け」をつくることができます。発酵によってできる旨み成分で素材の風味がアップするほか、魚などの生臭さを消してくれるうれしい効果もあります。数回繰り返して使うことができますし、小分けにすれば、さまざまな食材でオリジナルの粕漬けをお試しいただけます。

材料
酒粕(板粕)・・・500g
砂糖・・・70g
みりん・・・30ml
味噌・・・50g
塩(自然塩)・・・20g
焼酎・・・20ml
準備物
耐熱容器、ボウル、フタ付き保存容器

\ つくり方 /

はじめに

手を清潔に洗う。保存容器を消毒しておく。

酒粕を耐熱容器に入れて電子レンジ(500W)で1分程度温め、手でこねやすいかたさにする。

と残りのすべての材料をボウルに入れて、手で混ぜ合わせる。なめらかになったら完成。

〈 ポイント 〉 フードプロセッサーを使ってもいいです。

フタ付き保存容器に入れて冷蔵庫で保存する。

〈 ポイント 〉 冷蔵庫で10日を目途に使い切るのが理想的です。小分けにして冷凍庫で保存すれば約2ヶ月保存可能です。

の粕床を小分けにし、魚や肉、野菜などの食材を漬ける。1日ほどで粕漬けの完成。

〈 ポイント 〉 粕床の傷みを防ぐため、漬ける食材の水分を取り除いてから漬けるようにしましょう。粕床は数回繰り返して利用することができますが、異なる食材を使う場合、においが移る可能性があるため、小分けにして使うなど注意が必要です。また、生肉を漬けた場合は再利用はしないでください。

? どんな発酵 ?

酒粕の中には、発酵中に使われた酵母や溶け残った米のでんぷん質、たんぱく質が入っています。また、日本酒の醸造工程で加えた米麹がつくったたんぱく質分解酵素なども残っています。そのために粕床の熟成中には、旨みのもとであるアミノ酸が生成され、漬け込む肉や魚に浸透していきます。さらにたんぱく質分解酵素によって、漬け込み中に肉や魚自体が分解されてやわらかくなります。

解説:金内誠(宮城大学 教授)/麹菌の詳細についてはこちら

\ たのしみ方 /

粕床に漬けたお肉やお魚が焼けるときのかぐわしい香りはそれだけで食欲をそそります。野菜も1日漬ければおいしい漬物に変身。豆腐やチーズなども簡単に漬けることができ、ご飯やお酒のお供にぴったりの一品ができあがります。粕床に漬ける時間を調節するだけで、味つけや熟成具合を自由自在に変えられるので、自分好みの味をお楽しみください。
※粕床にはアルコールが含まれているため、お子さまやアルコールに弱い方など注意が必要です。

〈レシピ監修〉大島今日
1991年、宇都宮「オーベルジュ(現オトワレストラン)」にて料理の世界へ。24歳で渡伊。本場イタリアンレストランで3年間修行し、帰国後、東京丸の内「リストランテ・ヒロチェントロ」の料理長として就任。
その後、アル・ケッチァーノを経て、(株)フードアンドパートナーズへ。「Kouji&ko」のメニュー開発に携わる。発酵の旨みや香りを最大限に引き出し、おいしく、健康に配慮した料理を得意とする。