生産者や職人が集結!
〈木桶による発酵文化サミット in 東京〉で
つくり手の情熱を感じる

posted:2020.3.19

醤油や味噌など日本の食文化に欠かせない発酵食品を支えてきた木桶。その存在を次世代へと繋ぐために活動する生産者や職人たちが集結するイベント〈木桶による発酵文化サミット in 東京〉が、4月4日(土)渋谷ヒカリエ 8/COURTで開催されます。

絶滅の危機に瀕する木桶文化

イベントのテーマとなっている木桶は、和食でおなじみの醤油や味噌、酒などの基礎調味料づくりに、江戸時代まで使われてきました。木桶に使われることの多い杉の木材には、表面を拡大すると無数の小さな穴があり、発酵の主人公である微生物が住み着いています。わずかに空気を通したり水分をため込んだりと、日々表情を変える姿は桶が呼吸をしていると表現されるほど。これが、木桶ならではのおいしさをつくってきました。

ところが、費用対効果が合わないという理由で、木桶でつくられた調味料は減少の一途をたどり、現在醤油業界では全体の1%以下まで落ち込んでいます。大きな木桶を製造する桶屋もわずか1社のみとなり、木桶文化は今なくなるぎりぎりのタイミングといわれています。

〈木桶職人復活プロジェクト〉始動

2012年、この現状を受けてスタートしたのが〈木桶職人復活プロジェクト〉です。発起人は、香川県小豆島の〈ヤマロク醤油〉5代目である山本康夫さん。山本さんが木桶文化について危機感を抱いたのは、修繕が必要な木桶を新調するために、桶屋へ連絡を入れたときのこと。「醤油屋から発注が来たのは戦後初めて」と返ってきたのです。

寿命100~150年といわれる木桶。現在使われているもののほとんどが戦前につくられたため、ここから数年以内には一気に寿命がくる恐れがあります。その危機に気づいた山本さんは「木桶による醤油づくりを次世代へ残すために、醤油屋が木桶をつくらなければ」と奮起し、当時唯一木桶をつくることのできた桶屋へ弟子入り。このプロジェクトを立ちあげるにいたったのです。

再び木桶を増やそうと、食品メーカーや流通業者などの枠を超えて、多種多様な人が集まる〈木桶職人復活プロジェクト〉。毎年1月には小豆島で新桶づくりに取り組み、技術を広く共有することで、木桶のメンテナンスや組み上げができる人材が全国に増える兆しがみえてきました。

木桶にまつわるトークショーに〈タガフープ選手権〉も

木桶文化は、つくり手の間で徐々に広がりを見せていますが、普段の食卓で発酵食品を楽しむ人にも、木桶の良さやつくり手の思いを知ってほしい。そうした思いから企画されたのが、今回のイベントです。

木桶ならではの味わいを守り継ぐ蔵元と職人が、その情熱を語るトークショーは3つのテーマで展開。木桶のいろはを知ることができる入門編〈わかりやすい木桶〉、醤油を一歩深く楽しみたい人向けの〈関東の醤油蔵元が集結!使い手が語る木桶〉、そして木桶と発酵への情熱を分かち合いたい人向けの〈新桶が繋ぐ発酵文化〉。

〈新桶が繋ぐ発酵文化〉では、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんを聞き手に迎え、木桶を新調した4つの蔵元から、新旧の木桶で起こる発酵の違いなど、仕込んだ蔵元だからこそわかる新桶事情に迫ります。

そのほかにも、6種類の醤油を味くらべしながら種類や製造方法など基礎知識と活用方法を学ぶ〈利き醤油の会 醤油を楽しむ基本セミナー〉、木桶で仕込む4つの酒蔵が並ぶ貴重な〈d47角打ち「木桶仕込みの酒」〉、直径2メートル重さ13キロの竹製のタガを回す〈タガフープ選手権〉などが開催されます。

タガフープの現在の世界記録は、なんと400.9回! 優勝者は小豆島で開催するタガフープ世界選手権に出場できます。

つくり手たちの情熱と木桶仕込みの味を堪能できる、1日限定のイベント。気軽に足を運んでみてはいかがでしょう。

information

〈木桶による発酵文化サミット in 東京〉

開催日:2020年4月4日(土)
時間:11:00~21:00
場所:渋谷ヒカリエ 8/COURT
web:https://www.d-department.com/item/DD_EVENT_16664.html
予約:https://kioke.peatix.com/ ※トークショーは有料
主催:木桶職人復活プロジェクト、D&DEPARTMENT PROJECT

※新型コロナウイルス感染拡大の情勢を鑑み、4/4(土)に予定していたイベントの開催が延期になりました。延期後の開催日程は確定後、イベントのwebページで告知があります。